「音楽室ゆう」のピアノレッスンでは、ある程度レッスンが進んでくると、自分がやりたいと思う曲にどんどん取り組んでもらっています。
テキストの中の曲ではなく、一般的な曲です。J-pop、ディズニーやジブリの曲、ヒットアニメの主題歌、よく知られているクラシック曲ということもありますね。
その時どのようなレッスンをしているのか、書いてみようと思います。
どんな曲か・・全体像をつかみます
まずは、その曲の全体像をつかみます。
「やりたい!」というくらいなので自分の知っている曲ではありますが、ピアノ用にアレンジされていたりするので、ピアノで弾くための確認をしなければいけないわけですね。
具体的には、こんなシートに記入をしてもらいます。
「曲の全体像をつかむ」ということでは、左下にある【曲の基本情報】をきちんと把握することが大事だと考えています。
まずは、この曲の「調」。〇長調、〇短調といったことです。
そして、「速さ」。メトロノーム表示がされているものもありますし、Allegroなどの速度標語が書かれている場合もあります。
曲の「構成」。ここから新しいメロディー、とか、ここからはじめのメロディーがまた出てくる、とか。曲の”作り”がどうなっているのかの確認です。
曲の中に「出てくる記号」も確認します。知らないものは調べます。
最後に、全体的な「曲のイメージ」。自分が感じるイメージでいいです。こんな感じのイメージだからこんな風に弾きたい、ということですね。
これを、まだ弾き始める前の一番最初にやってもらいます。
「調」や「構成」など、自分一人ではなかなか書き込めないものもあります。やり始めたばかりだと、特に。
そういう時は、教えつつ一緒にやっていきます。
この曲への思い、も大事
左上の部分には、曲名や作曲者を書く欄と共に、「この曲にした理由」「弾けたらどんな気持ち?」も書いてもらいます。
自分で決めた曲なので、何か思いがあるはずです。それを言語化することは、とっても大事だと思っています。
曲への意気込みが違ってきます。
右ページは【練習計画】という風にしています。
「どう弾けたら完成?」ということも考えて書いてもらい、そのために練習をするんだ、ということを明確するようにしました。
「どう弾けたら完成?」のところは、自分なりに、今の課題を考えて書いていることが多いかな。
「イメージ通りに弾きたい」と、曲への思いから書いている子もいますね。
その下の「そのために何をする?」というところに、具体的にどんな練習をするのか、を書いていくわけですが、これが毎回のレッスン記録ということになります。
レッスン1回分を使ってじっくりやります
レッスンの曲を決めたら、まずこのシートの左ページに書き入れていく。
これに、レッスン1回分を使うことがほとんどです。
時間をかけてしっかり記入し、それから初めて弾いていきます。
ただやみくもに弾くのではなく、この曲はこうなっているんだ、ということと、こんな風に弾きたい、というゴールをしっかりと意識して練習をしていく。
これを大事にしています。
やり始めは結構時間がかかってしまうんですが、慣れてしまえば一瞬のことです。シートに記入も必要なくなります。
私自身も何か曲を練習するときに、同じことをします。
わざわざ書いたりはしませんが、当たり前のこととして必ずやります。
これが、効率よく練習するために必要なことだと考えています。
その方法を、きちんと身につけてほしいなと思っています。