ピアノレッスンでは、「自分一人で楽譜を読んで弾けるようになること」を目指してレッスンをしています。
「楽譜を読める」ということが必須になるわけですが、その中でも、まず音符を読めることが必要です。
音符を読めるようになるために、どんなことをしているかをまとめてみようと思います。
実際の楽譜をたくさん読むことが大事
結論から書いてしまうと、音符をすらすらと読めるようになるためには、実際の楽譜をたくさん読むこと。それに尽きます。
なので、ワークなどの副教材をあまり使わず、テキストの曲をしっかり読んでもらうことに重点を置いています。
以前は、手作り教材を使ったり、ワークをやってもらったり、ということもよくしていましたが、こういうものがスラスラと読めても、実際の楽譜はいまいち読めない、ということが多いんです。
なぜだろう・・と考えると、ワークはあくまでワークで「演奏するためのものではない」という意識の違い、そして、見た目の違いが大きいのではないかと思っています。
実際の楽譜は、音符以外にいろいろなものが書かれています。音符がそもそも丸い部分の”たま”だけではないですし、他に、休符もあるし指番号も書かれているし。
この見た目の違いは、楽譜上の音符を読む上で大きく影響しているのではないかなと思います。
なので、とにかく楽譜をしっかり読む。これが基本!と考えています。
歌ったり書いたりもします
まずは、声に出して「ド」とか「ミ」とかと読んでもらいますが、歌ってもらうこともします。
その曲をドレミ~で歌うわけですね。
歌うことは、自分で声帯をコントロールして音程を整えることになるので、音の高低の意識につながり、とても大事だと考えています。
また、書いてもらうこともします。五線に楽譜を写してもらうわけですね。
五線の上の方に書けば高い音、下の方に書けば低い音。実際に書くことで、分かりやすくなるのではと思っています。
読んだり、歌ったり、書いたり・・
色んな方法で行っていくことが、しっかりと身につけるコツですね。
音符読み”グッズ”も使います
上に、ワークなどはあまり使いません、と書きましたが、実は、音符を読むための”グッズ”も用意しています。
1つはこちら⇩「おんぷトランプ」。
1つのカードに1つの音になっていて、ドレミ~の順番に並べてもらったり、こちらが出したカードの音を読んでもらったり。2組入っているので、神経衰弱などもできます。
もう1つはアプリ。音符を読むことに特化したものを、タブレットにいくつか入れています。
よく使うのは、「DoReMiNotas 五線譜を読みます」。
五線に表示された音符を読んでいく(ドレミ~の文字や鍵盤から選ぶ)、というものです。
五線が大きく表示されて見やすいのと、練習したい音を選べるのがいいなと思っています。
アプリを使う、というだけで、子どもたちは興味を持ってくれますよね。
こういうものも時々取り入れると、目先が変わっていいですね。
「初見演奏」も音符を読むことにつながります
先日、初見演奏についての記事を書きましたが、これも、音符を読むことに大いに関係します。
⇩こちらの記事です。
楽譜に書かれている音符を読むとき、音符1つ1つをバラバラに見て1つ1つ読んでいくのではなく、メロディーなどのまとまり、塊としてとらえて、先へ先へ読んでいくことはとても重要です。
その感覚を身につけてもらうために、初見演奏はとてもいいと思っています。
この音から次の音への流れはどうなっているのか。上がっているのか下がっているのか。どのくらい離れているのか。
感覚的にどんどん弾いてしまう。そして、音の名前を確かめる。
そうすることで、五線上の音符の位置と音の高低が感じられやすいと思います。
そして、音符は1つ1つがバラバラで存在しているのではなくて、いくつかのまとまりになって音楽を作っているんだ、という意識につながりやすいのではないかと思っています。
音符を読むことを、常に音楽と結び付けてとらえてもらうこと大事に考えて、レッスンをしています。