今年も録画での発表会としましたが、今、それぞれ曲の練習の真っ最中です。
12月中にみなさんに観てもらえるようにしよう、ということで進めていて、かなり仕上がりに近づいてきていますね。
完全に仕上がっていなくても、ある程度弾けるようになってきたら、どんどん録音して自分で自分の演奏を聴いてもらうようにしています。
自分の演奏を聴くって大事!
自分の演奏を録音して聴くのは、とても大事なことだと思っています。
「こんな風に聴こえるのか・・あれ・・?」
「こう弾いているつもりだったけど、そう聴こえない・・・」
色々と気づくことが多いんですよね。
特に発表会は、否が応でも「聴いてもらう場」なので、聴き手のことを考えて演奏してほしい。
どんな風に聴いてほしいのか、ということを大事に考えてほしいと思っています。
そのためには、客観的に自分の演奏を聴いてみること。
何度も聴いて、ここをもっとこんな風に、もっとあんな風に・・・と自分が聴いてもらいたい演奏、つまり「自分らしい演奏」に近づけていきます。
音楽を表現することは「自分」を追求すること
先日も、何度も録音し演奏を見直すような内容のレッスンをしました。
ここをもっとクレッシェンドしたいんだけど・・
ここをもっと流れるように弾きたいんだけど・・
何となく違う・・ではなく、とても具体的に場所を示して「ああしたい、こうしたい」と伝えてくれた子。
ここは左手がメロディーだから、その音をしっかり聴いてクレッシェンドしていこう。
クロスハンドするところでつっかかってしまっているから、全体でしっかり拍子に合わせることを意識するとスムーズに流れるよ。
などなど、こちらも弾きたい形にしていけるよう、具体的に説明していくことができました。
自分の演奏を客観的に聴くことは、自分のしたいことをはっきり具体的に認識することなんですよね。
心理学的に言うと「メタ認知」ということかなと思います。
実はこの子、これまでは楽譜通りに弾ければオッケーという感じで、録音して聴いてもらっても感想は「う~ん・・?」という様子。
人にどう聴こえるか、聴いてほしいのか、はあんまり意識していないようでした。
それが、こんなに具体的に「こう弾きたい」が出てくるなんて!
ちょっと感激。
音楽を自分なりに表現していくことって、
- 曲への自分のイメージを持ち
- それに対して自分の演奏を振り返り
- どうすれば自分のイメージ通りの演奏になるのかを具体的に考える
これを何度も繰り返して、自分としての音楽にしていく。
かなり「自分」を深く追求していくことになるんですよね。
改めて考えました。