ピアノを始めたばかりの時にとっても大事なのは、
決められた指を動かして5本の指をしっかりと使う
ということです。
でも、小さな子はピアノでそれをやるのがなかなか難しい。
動かしやすい指で弾いてしまいがちなんですね。
そのままにしておくと、よく動かす指となかなか動かさない指ができてしまいます。
それはとってもマズいです。
そうならないために・・
動かしやすい指で弾いてしまうって?
ピアノを始めて最初に使う導入テキストは、
- ドだけを弾く(左右ともに親指のみを使う)
- 右手ドレ、左手ドシを弾く(左右ともに親指、人差し指で弾く)
- 右手ドレミ、左手ドシラを弾く(左右ともに親指、人差し指、中指で弾く)
・・・・といった形でひとつづつ音が増えていき、使う指もひとつずつ増えていく。
こういった進み方をするものが多いです。
この時、決められた指で弾くことはとても大事です。
でも、例えば、中指で弾かなければいけないところを人差し指で弾いてしまう。
こういうことが起こりがち。
それはなぜか?
小さな子にとって、ピアノの鍵盤は重いからです。
そして手が小さいから。
弾く前に「この指はこの音を弾くよ」と確認し、鍵盤の上に準備します。
そうしても、鍵盤をよいしょと押すことで指がずれ、どの指で弾くのか分からなくなってしまい、近くにある指で弾いてしまう。
こういうことになります。
キーボードやおもちゃピアノでもレッスン
そこで、レッスンではキーボードやおもちゃピアノも使います。
鍵盤が軽いので小さな子にとっては弾きやすいからです。
キーボードはこちら⇩。レッスン室にあります。
おもちゃピアノというのは、鍵盤が少しついていて、アンパンマンなどのキャラクターの声が出たり、音楽が流れたりするようなものです。
レッスンの時にお家から持ってきてもらいます。
そうしたもので弾いてもらうと、きちんと決められた指で弾くことができます!
もちろん、メインはピアノで弾くこと。
それでちゃんと指を使えているのであればOK!
なかなか難しい状況なら、5回のうちの1,2回くらいの割合で、キーボードなどで弾いてもらいます。
ピアノだけでやって、
あ~違う指になっちゃったね~
もう1回やろうⅰ
と何度もやっていると、弾くのがイヤになってしまいますよね。
大事なのは、決められた指をきちんと動かすこと。
そして、「できた!」という嬉しい気持ちになること。
そう考え、キーボードやおもちゃピアノを使っています。
動かしたい指を動かせるように
決められた指を動かして5本の指をしっかりと使う。
これは、
「動かしたい指を動かす」
ということにつながります。
ピアノは、自分で指をコントロールすることがとっても重要です。
1つは、指使いをとても大事に考えなければいけないということがあります。
でもそれだけではなく、強弱や、スラーやスタッカートや、様々な弾き方を駆使して音楽を表現するためには、指先にまで神経を使って繊細な動かし方をさせなければいけません。
こうしたい、という明確な意思をもって動かすわけですね。
その第一歩が、
「決められた指を動かして5本の指をしっかりと使う」
ということなんですね。
音が合っていれば指は何でもいい。動かしやすい指が動いちゃって弾けちゃった。
ではダメなんです。
そのために、動かしやすい状況を作る、ということも大切だと考えています。