「音楽室ゆう」には、「自由に音楽」というコースがあります。
”自由に”って何するの?
と思われる方もいるだろうなと思うのですが、本当に「自由」です。
実際の様子を、ちょっとご紹介します。
ある子のある日の様子
「自由に音楽」コースで通ってくれているある子は、例えばこんなことをしています。
・色音符の楽譜でカエルの歌など童謡を弾く
・キーボードのリズム機能を鳴らしながら小物楽器をならす
・ピアノを思いのままに自由にならす
・椅子取りゲームをする(音楽はピアノを交代で弾く)
「色音符の楽譜」というのは、レッスン室にあるベルの色に合わせて音符に色を付けた自作の楽譜です。
ベルで鳴らすのではなくて、ピアノで弾きます。
まだ鍵盤に色のシールを貼りますが、最近は無くても弾けるようになってきました。
ピアノを自由に弾くのは楽しいようで、ピアニストのようになりきって弾くことをよくしていますね。
鍵盤の端から端まで使い、大きな音、消えそうなくらい小さな音、やさしい感じの音・・色々な音を出しています。
トントトトン トントトトン・・トトトン トトトン・・・など、リズミカルにならすのも好き。
あと、もともと椅子取りゲームが好きなのかな?よく「やりた~い!」と言います。
音楽は、交代でピアノを弾きます。
私は童謡やジブリの曲。この子は自由に。
この交代でピアノを弾くのも楽しいようで、なかなか代わってくれないことも。
こんなことをして過ごしています。
私は何をしているのか
「自由に音楽」は何かを教えるわけではありません。
じゃあ、私は何をしているのかというと・・
一緒に遊びます。一緒に楽しんでいます。盛り上げ役です。サポート役です。
興味のありそうな曲の楽譜を事前に作っておいたり
自由に弾くことを楽しんでいるときには、小物楽器を鳴らして盛り上げたり
一人で世界に浸って弾いてるな、と感じるときには逆にし~んとして見守ることも
楽器遊びをしているときは、即興で何か弾いてリズムに乗りやすくしたり
どんな曲が好きか、事前にリサーチします。親御さんにお聞きすることもします。
そんなことをして、この場を十分に楽しめるようにしています。
レッスン的なことをする場合も
この子は、親御さんから
音楽は好きなようなので、ピアノに興味を持ってもらえれば・・
というご希望をお聞きしているので、色音符の楽譜を弾くときには、ちょっとレッスンっぽいこともやっています。
鍵盤に、色ではなく音名を書いたシールを自分で張ってもらう、とか
音名を書いてもらうワーク的なことをしてもらう、とか
1本指ではなくて「いろんな指で弾いてごらん」と促すとか
「”レッスン”とするとまだまだ拒否反応を示すかも」
とのことなので、さりげなく無理のない範囲でやっています。
見ていると、ピアノを弾くのは嫌いではなさそうだな、と感じています。
音楽が好き!なら、まずは「自由に音楽」へ
「自由に音楽」は、「音楽に関係することをする」という縛りがあります。
何でも好きにやっていい、ということではありません。
音楽から外れてしまって、それでも何かしら音楽に絡めようと働きかけても嫌がる場合には、
ここは音楽をする場所だよ
とはっきりと伝えます。
なので、「音楽が好き」というのが大前提です。
なので、例えば
「ピアノ」というような特定の楽器に興味があるわけではないけれど音楽は好き
という場合は、「自由に音楽」は合っているかもしれません。