ピアノ教室は、ピアノの弾き方や楽譜の読み方などを教えてもらうところ。
そう思っている人は多いですよね。というか、そういうところですよね。
ピアノを弾けるようになりたい!と思って、教えてもらうところを探す。
それが「ピアノ教室」です。ここ「音楽室ゆう」だってそうです。
でも、その”教え方”にはこだわっていること、大事にしたいことがあります。
それが、「教えない」ということです。
教えない=答えを言わない
「教えない」というのは、全部丸投げして「やってみて!」ということではなく(場合によってはそういうこともありますが)、簡単には答えを言わない、ということです。
例えば、
弾いてもらった時に楽譜の音と違っているところがあった場合、
音が違っているところがあったんだけど・・
としか言いません。
さあ、どこでしょう。
とだけ言えば、楽譜をじっくり見て自分で考えてくれます。
その時、頭の中は
今どんな風に弾いたっけ?
そういえば、なんか変だなあと思ったところがあったぞ
それって楽譜のどこだっけ?
こんな感じで、いろんな思いが渦巻いていることと思います。
そして、
ここ?
と違う音を弾いたのでは、と考えたところを指さしてくれます。
その音なら、
うん、そうそう!
で、それ何の音?
とまた聞いちゃう。
もし、違っている場所だったら
う~ん、そこじゃないなあ。え~っと、この辺なんだけど・・
と、ヒントを出します。そして、また考えてもらいます。
こんな感じです。
簡単に答えを言わない。じっくり考えてもらって、答えてくれるのを待つ。
そんなスタンスで、日々のレッスンをしています。
受け身にならないために
私自身が子どものころ受けてきたレッスンは、音が違っていれば、
この音が違っていたよ
とすぐに教えてくれ、楽譜に丸を付けられる、というのが常だったように思います。
たまに質問されたりすると、どぎまぎして答えられなかったりして・・
それでも楽譜は読めるようになったし、弾けるようにもなったんですが、やっぱり、先生に言われるがままの受け身のレッスンだったな、と思います。
今レッスンに来ている子たちには、自分で考え、自分で弾けるようになる道を歩んでいってほしいと思っています。
私はそのサポート役。そのための方法の一つとして、こんな考えでレッスンをしています。
レッスンでは一事が万事こんな感じなので、子どもたちは昔の私のように、先生に聞かれてどぎまぎしてしまう、ということはないようです。
簡単には教えてくれない。色々聞かれるのは当たり前。と思っているのではないかな。
そして、私の方も、
答えてくれるまでゆっくり待つ。
考えて答えてくれたことに対して、否定的な反応はしない。
ということを肝に銘じています。
でないと、自分で考えるということをしなくなってしまい、結局、受け身のレッスンにつながってしまうと考えています。